台湾に住み始めて丸3年、住み始めた頃は毎週のようにいかにも台湾グルメの魯肉飯やら小籠包ばかり食べていましたが、3か月も経てば飽きましたね。台湾は脂っこい食べ物がほんと多いので、同じ脂っこい魯肉飯は特に、それ以降食べたいと思うことがめっきり減りました。そして日本から友達が遊びに来た時はここぞとばかりに案内がてら脂っこい台湾グルメも食べまくる、そしてまたしばらく食べたくなくなる。そんな繰り返しです。
先日また友達が台湾へ遊びに来たので、今回はまだ食べたことのなかった魯肉飯で有名な黄記魯肉飯(ホァンジー ルーロウファン)に行ってきました。意外にもおいしいものが多かったので紹介しちゃいます。
目次
黄記魯肉飯は台北屈指の有名魯肉飯店
魯肉飯といえば真っ先に思う浮かぶのは中正記念堂近くにある金峰魯肉飯(ジンフォン ルーロウファン)ですね。台湾での知名度もダントツで常に多くの台湾人や旅行客で賑わっている名店。前住んでいた家からそんな遠くもなかったので、散歩がてら半年に一度くらいの頻度で食べに行ってました。
そして今回の黄記魯肉飯(ホァンジー ルーロウファン)は私の普段の生活エリアではなかったので、わざわざ食べに行くことはなく今回が初体験。
でもこの黄記魯肉飯も相当な有名店ですよね。台湾のどこに行っても食べれるほど魯肉飯のお店が多い中、「台湾人が思う台北の行くべき魯肉飯店」では金峰魯肉飯とともに常にランクインしているし、台湾人に聞く評判もいいんです。もちろん日本人にも人気ですね。この中山国小エリア一帯は台湾在住日本人が多く住むエリアなのでなおさらブログやSNSで紹介される頻度も高くなるかと。
こうなると以前ならば食べに行く前から期待が高くなるんですが、さすがに3年も台湾に住んでいるとそういう期待もしなくなりました。そういう無駄な期待をしなくなったのは逆にいいことかなとも思います。
こぎれいな店内と台湾B級グルメ店にしては好感のもてる接客
黄記魯肉飯に行ったのは平日の午後3時頃、お昼の時間もすっかり過ぎていたのでガラガラかなと思ってましたが、お客さんは店内に4、5組、そして外帯(テイクアウト)で買いに来る人も行列にはなっていないけど途絶えることなく常にいる状態です。さすが人気店ですね。
お店の前が厨房になっているのでお店へ入る時に、おいしそうに煮込まれた焢肉(豚の角煮)や煮卵なんかが大きな鍋でどーんと並んでます。豚の角煮の意味の「焢肉」はお店によっては「控肉」と書いたりもしますね。「控肉飯」になるとご飯の上に豚の角煮がのったおなじみの台湾グルメです。
お店の前でいかにも観光客風に写真を撮っていたので、お店へ入るとすぐ日本語のメニューと注文票を渡されました。そして店内に入ってびっくり。魯肉飯屋さんにしては店内がこぎれいなんです、清潔感があるというか。ローカル感満載の金峰魯肉飯とは大違いです(笑)店員さんも若めの女性が多いせいか、台湾B級グルメのお店にありがちなぶっきらぼうな感じもなく、初めてでも入りやすい雰囲気だなと感じました。この辺も評判の良さの秘訣なんでしょうか。
黄記魯肉飯では日本語メニューも完備
こちらが中国語のメニュー兼注文票。
3年も住んでいるとさすがに慣れましたが、地元の朝ごはん屋や台湾人だらけの人気ローカルグルメ店で注文票もないようなお店では店員も常に忙しそうで、どのタイミングで注文したらいいのか分からずドギマギするような場面が結構あります。住み始めた頃はホントこれ系のお店が苦手でした。なのでこの黄記魯肉飯のように、入ったらすぐ注文票を渡してくれるようなお店は安心感があります。空いてる時間帯だったからかもしれませんが、店員さんの人数も多めなので混雑時でも心配なさそうです。
こちらが日本語のメニュー。
最近は中国語も分かるようになってきたので日本語メニューがなくても困ることはありませんが、やっぱりこうやって日本語のメニューがあると嬉しいもんです。これまたささやかな安心感!
お会計は料理がそろった時にテーブルで支払えばOKです。
魯肉飯(ルーロウファン)はとろとろ系
まずは店名にもなっている魯肉飯(ルーロウファン)の小(30元)。お肉が細かめのトロットロに煮込んである台湾ではよくあるポピュラーな魯肉飯といった感じです。八角風の台湾独特な風味は特に感じなかった私ですが、一緒に行った友達に聞いてみると少し八角風の風味はあるとのこと。最近は臭豆腐のあの強烈な匂いでさえそんなに気にならなくなってきているくらいなので、日本から旅行で来た友人の意見は必須ですね。
魯肉飯は見た目も味も台湾ではごく一般的だと思います。ちなみに魯肉飯を食べたのは数か月ぶりでした。
あっさり食べやすい鶏肉絲飯(ジーロウファン)
味のしみた椎茸がのった鶏肉飯(ジーロウファン)の小(35元)。あっさりしているので夏真っ盛りのこの時期の台湾では、個人的には鶏肉飯のほうが食べやすいです。
黄記魯肉飯で一番のおすすめ蹄膀肉
今回黄記魯肉飯で食べた中で一番おいしかったのが、この蹄膀肉(ティーパンロウ)小份 60元。日本語メニューには「ひづめの肩」って書いてあるんですが、お肉の半分は脂身がとろっとろ、半分は脂身のないお肉で、甘辛くしっかり煮込んであって絶品です。しかも大好きな香菜(パクチー)がたっぷりのっているのでさらに美味しく感じました!白いご飯にのせて食べても絶対おいしいと思うので、次回は白米とこの蹄膀肉だけ注文したいくらいです。
蹄膀肉は黄記魯肉飯の人気メニューなのではないでしょうか。
今回は小份(小サイズ)を注文しましたが、大份にすればよかったです。それくらい美味しくてあっという間に完食。パクチーのみじん切りがたくさんかかっているので、パクチー苦手な方は注文時に伝えた方がいいかもしれません。
注文票に漢字で「不要香菜」(パクチーのせないで)と書いておけばOKです。
私は本当にパクチー大好きなのでお皿に余っていたパクチーを魯肉飯にものせて食べました。これがまた美味しいんです!台湾の茶色系食べ物には何にでもパクチーが本当によく合います。ここ1年くらいはよく自宅で料理をするようになったのですが、肉じゃがにもパクチーをのせて食べるとこれまた美味しいのです。
日本人好みのスープ
台湾ローカルグルメ店ではよく見かける貢丸湯(30元)。いわゆる肉団子の入ったスープです。この肉団子はスープにもよく入ってますが、台湾でおなじみの一人鍋の具材でもよく見かけます。肉団子はともかくここのスープは塩コショウが効いていて台湾では少し濃いめの味付け。日本人好みの味付けです。
以前は何とも思わなかったんですが、この手のスープに薬味として入っているセロリのみじん切り、私はこれが大好きです。セロリ自体はあまり食べませんが、最近はスープにこのセロリが入ってないと物足りなく感じます。
スープのベース自体は貢丸湯と同じで、具がタラのすり身団子のスープ(30元)。個人的には硬めの肉団子よりこっちのすり身団子の方が好きです。
ゆで野菜の燙青菜
台湾では肉料理が本当に多く、台湾人は本当にお肉が大好きです。台湾での肉の消費量は相当多いのではないでしょうか。そんな台湾ではなにかと野菜不足になりがちで、特にこの手のローカルグルメ店では野菜料理が少ないので、燙青菜(ゆで野菜)があればとりあえず注文するようにしています。
今回のは地瓜葉(さつまいもの葉)でしょうか。燙青菜ではよく見かける台湾ではポピュラーな葉もの野菜です。燙青菜の野菜は日替わりだと思いますが、個人的にはレタスのような大陸娘(ダールゥメイ)と呼ばれている野菜が好き。燙青菜で使われる野菜はこの大陸娘と地瓜葉(ディグアーイエ)とお馴染み空芯菜(コンシンツァイ)が御三家です。
黄記魯肉飯の野菜料理では魯白菜(白菜の煮込み)50元も人気でした。台湾人のお客さんの多くが注文してました。
味のしみた滷蛋(ルーダン)
おなじみ煮込んで味のしみた滷蛋(ルーダン)10元。魯肉飯に限らず台湾グルメでは、この滷蛋をのせて食べることが多いですね。排骨飯のおかずがのったご飯にも魯蛋を入れて混ぜて食べるのが好きです。
おすすめ鰹だしのとろみビーフン
期待しないで食べたらおいしかったのが、この花枝焿米粉(イカのとろみビーフン)60元。スープは鰹だしが効いていてしっかり味がついているのでビーフンとよく合うんです。そしてここにもパクチーが多めにのっていたのがさらに良かったです。
そしてこのとろみビーフン、かなりの量があります。一人で食べるとこれだけでお腹いっぱいになるくらいなので数人で分けて食べたほうがいいですね。
米粉がビーフンの意味で、台湾では新竹のビーフンが有名ですね。以前このブログでも紹介した「食彩の王国スペシャル・台湾」で紹介されていたテレビで見るとおいしそうだった新竹の王記肉圓のビーフンよりおいしかったです。
黄記魯肉飯で食事した後は雙城街夜市へ
黄記魯肉飯はMRT中山国小駅前にあるアロフト台北中山ホテルの横の道を入って100mくらい進んだ左側の公園の前にあります。
半年前にアロフト台北中山に宿泊した時、この周辺をぶらぶらしたんですが、ここに黄記魯肉飯があるなんて思いもしませんでした。お店の斜め前辺りまで来たのに全く気付かず。
そして黄記魯肉飯の前の公園のすぐ反対側には雙城街夜市があります。ここの夜市って昼間でも営業しているお店が結構あるんですね。昼間は道の真ん中にドーンと構える果物屋さんが印象的でした。この辺りは黄記魯肉飯で食事をした後、雙城街夜市もブラブラできるので台湾らしい雰囲気満載でいいと思います。小さめの夜市ですが結構活気があります。
最近急激にお店が減っていると感じるドリンクスタンドの清玉が雙城街夜市にありました。個人的にここの翡翠檸檬愛玉が大好きです。この雙城街をさらに奥へ進んでいくと台湾料理で有名な欣葉台菜創始店があり、さらに進むとこちらも有名な丸林魯肉飯もあります。
まとめ
黄記魯肉飯は魯肉飯と名の付いたお店ですが、個人的におすすめの蹄膀肉ととろみビーフン、鶏肉飯や台湾らしいおいしいスープと、日本では食べれない台湾ローカルグルメばかりなので、この黄記魯肉飯でがっつり食べてお腹いっぱいになっちゃうのもありかなと。それと今回は食べなかった豚の角煮の焢肉も絶対おいしいと思います。混雑時は相席にもなるし、盛り付けも少し雑になってたので、ゆっくり食べたいなら平日の14時から17時くらいに行くといいのでは。私もこれからちょくちょく通ってしまいそうなおすすめのお店です。
好好台湾(haohaotaiwan)
黄記魯肉飯住所:台北市中山區中山北路二段183巷28號
電話:+886-2-2595-8396
営業時間:11:30~21:30
定休日:月曜
最新情報をお届けします
LEAVE A REPLY