台湾旅行の必須アイテムの一つ、悠遊カード(EasyCard)。SuicaやPASMOと同じ交通系ICカードで、ピッとかざすだけでMRT、バス、電車に乗れるほか、コンビニやスーパーでの買い物でも使える便利なカード。台湾へ到着し両替を済ませたら、最初に準備したいアイテムですね。私も外出する際は必ず持って出かけるほどです。
今回はその悠遊カードの買い方とおすすめのチャージ方法、そして旅行者の注意点と以前とは変更になった点も紹介します。
目次
悠遊カードは台湾旅行に必須のICカード
悠遊カードは中国語で「悠遊卡」と書き、「ヨーヨーカー/yōu yóu kǎ」と発音します。英語名は「Easy Card」。
台北市内はMRT(中国語で捷運)という地下鉄での移動が便利で、MRTから路線バスに乗り継いだ場合、路線バスの運賃が割引になるお得なカード。
2020年1月までは悠遊カードで台北MRTに乗車すると運賃が一律2割引きでしたが、2020年2月1日からこの割引システムが大きく変更に。2月1日以降は前月の乗車回数に応じて還元率が変わり、還元分は翌月以降最初に自動改札を通過した際にカードに自動でチャージされる仕組みとなりました。
乗車回数による還元率は
乗車回数 | 還元率 |
10回以下 | – |
11~20回 | 10% |
21~30回 | 15% |
31~40回 | 20% |
41~50回 | 25% |
51回以上 | 30% |
普段多くMRTを使っている人が多く割引を受けられる内容へと変わり、前月に乗車実績のない短期滞在の旅行者は悠遊カードでの台北MRTの割引は受けれなくなりました。それでも初乗り20元ですからね。
台北市内の移動にMRTは欠かせなく、毎回改札前で乗車券を購入する必要もないので、「旅行中の移動はMRTで」と考えている人は絶対に購入したほうが便利です。
台湾第2の都市・高雄のMRTでも使え、こちらは悠遊カードで乗車すると運賃が1.5割引きに。
ちなみに桃園空港利用者が多く利用する桃園MRTに関しては今のところ悠遊カード利用による割引はありません。
悠遊カードの買い方
悠遊カードは台北捷運(MRT)の駅窓口や、街中のコンビニなどで簡単に購入できます。以前はMRTの改札前に悠遊カードが買える自動販売機がありましたが、最近はほとんど見かけません。
買う時は
「我要買悠遊卡(悠遊カードを買いたい)」
というこの文字を見せるか、簡単な英語でもOKです。値段は1枚100元。買ったばかりのカード残高は0元なので、必要な金額をチャージしてから使います。
個人的におすすめの購入場所はコンビニ。悠遊カードはいろいろなデザインのものが発売されていて、コンビニだと好きなデザインの悠遊カードを選んで購入することができるからです。MRTの路線図が描かれたカードや台湾でも人気のキティちゃんなどなど。上の画像のようにレジ前に並んでいることが多いですよ。一番左が悠遊カード。
こちらは街中のセブンイレブン。ここではMRT路線図付きのキティちゃんカードなど、種類が豊富でした。コンビニで買う場合、同じICカードのicash(愛金卡)やiPASS(一卡通)も一緒に並んで売っているので「悠遊卡」の文字を確認して購入してください。ちなみに他のICカードでも台北MRT運賃の前月の乗車実績による還元などは同じです。
台北松山空港内のセブンイレブンではレジ前に陳列されてなく、「悠遊卡ありますか?」と聞いたらファイルを出してきて見せてくれました。
オリジナルのデザイン(右)の他、ハローキティなどこの時は全部で6種類。旅行客の多い空港内のコンビニだから品揃えが多いのかと思ったら、それほどでもありませんでした。セブンイレブンのICカードであるicashはさすがに種類も豊富でした。
ふらりと立ち寄った杭州南路にあるセブンイレブンではレジ横の棚にこのように並べられていました。レジ前ではないので他のお客さんの邪魔にならないし、じっくり選べるし、こういうお店は気が利いていていいですね。
7-ELEVEN 鑫杭門市[map]
悠遊カードの使える場所
主な使える場所はこちら
交通機関
台北市内のMRT(地下鉄)や桃園空港線、高雄のMRT、路線バス、高速バス、台湾鉄道、台湾高速鉄道(台湾新幹線)、一部のタクシーなどで利用できます。
MRTの自動改札は日本のとは違い、読み取る反応が遅いので、一度立ち止まってからピッとしないとエラーになることがよくあります。立ち止まらなくても通れる日本の自動改札の反応の速さはすごい!
タクシー大手の台湾大車隊では支払いに悠遊カードが使えます。支払い時に「ヨーヨーカーで」と伝えると運転手が端末に金額を入力するので、後部座席前にあるタッチパネルで悠遊カードを選びカードをかざせば支払い完了です。
桃園空港から台北駅行きの国光客運1819の空港バスなどでも悠遊カードが使えます。この場合、バスへ乗り込む時に「悠遊カードで」と係員に伝え、乗る時と降りる時にカードリーダーへピッとかざせばOK。窓口や券売機でわざわざチケットを買う必要がないので便利です。
YouBike
レンタサイクルのYouBikeでも使えます。最初に登録が必要(台湾の携帯電話番号が必要)ですが、一度悠遊カードを登録してしまえば後はカードをかざすだけ。簡単に借りれます。
コンビニやスーパー
セブンイレブン、ファミリーマート、OKマート、Hi-Lifeなどのコンビニや、お土産を購入するのにも便利な全聯(Pxmart)、頂好(Welcome)、Jasons、カルフールなどのスーパーでの買い物で使えます。
その他
他にも50嵐やCocoなどのドリンクスタンド、スターバックス、ミスタードーナツ、ケンタッキー、誠品書店、新光三越、微風、ドラッグストアのWatsonsや康是美など、いろいろなお店で使えます。
悠遊カードのチャージ方法
駅の窓口やコンビニのレジで
悠遊カードのチャージは改札横の窓口やコンビニのレジなどで可能です。
現在、台湾を訪れる外国人は現金(台湾元)でのみチャージが可能。
2018年10月頃から外国発行のクレジットカードでも悠遊カードへチャージができるようになるというニュースが流れ、私もいつ始まるのかとずっと注目しているのですが、今のところ変わる様子はなく、外国発行のクレジットカードでのチャージはできません。(2020年2月時点)
おすすめのチャージ方法
おすすめのチャージ方法は、MRTの改札前にあるカードを置くタイプの券売機。言葉を交わす必要もなく、硬貨もOKだし、とても簡単!
最初はこの画面。日本語も選択できますが簡単なので、今回は中国語のまま。
台の上の白い部分にICカードを置く
カードを置くと自動的にチャージ画面に切り替わるので、チャージしたい分だけ現金を入れる。一度にチャージできる枚数は紙幣が15枚まで、硬貨は20枚まで。
MRTの初乗り料金は20元なので、最初は100元もチャージしておけば十分です。
注意点としてはお釣りは出ないので入れた金額がそのままチャージされます。日本のように1000元札を入れて500元だけチャージというのはできません。
現金を入れ終わったら、画面下の「下一歩(NEXT)」をタッチ。するとチャージ中に。
チャージが完了すると「加値成功、請取回票卡(チャージ完了、カードをお取り下さい)」と画面表示と音声で知らせてくれるので、悠遊カードを取って完了。
簡単でしょ!
このカードを置くタイプは硬貨も入れられるので、お財布の中のたまった小銭を整理できるのが便利。私は小銭がたまるといつもこの機械で悠遊カードへチャージしちゃいます
使用履歴の確認方法
いつ、どこで、いくら使ったかという悠遊カードの使用履歴はスマホアプリの「Easy Wallet」で確認できます。登録方法は以前書いた記事を参照してください。
カード残高払い戻しの注意点
悠遊カードの有効期限は20年と長いので、次回また台湾に来る予定のある人はそのまま残しておいてOKです。が、残高が結構あって気になるという場合はコンビニやスーパーの買い物で使い切ってしまうという方法がおすすめです。
カード残高の払い戻しも可能で各MRTの駅窓口で払い戻しができます。この場合20元の払い戻し手数料を差し引いた金額が返ってきます。
残高を払い戻すとカードが使えなくなる?
ただここで一つ注意が。悠遊カードの残高を払い戻すと、そのカードは使えなくなってしまうという情報が。
旅行者は残高の払い戻しをすることもあるかと思いますが、せっかく購入した悠遊カードが使えなくなってしまうのは悲しすぎます。
これは悠遊カード購入時の説明書に記載されていますが、本当に使えなくなるのかどうかネットで台湾関連のHPやブログを調べたんですが、払い戻し後のカードについて触れられている記事がなかったので、まずは悠遊カードの会社にメールで問い合わせてみました。すると悠遊カード公司の回答は説明書の記載通り「払い戻した後、カードは使えなくなります」と。
いや、でもここは台湾。書いてあることと実際の内容が違う事もよくありそうなので、実際に悠遊カードを新規で購入して実験してみました。
MRT駅窓口で悠遊カードを100元で購入、同時にチャージも100元しました。そのカードを使ってMRTに乗ります。
きっと変な日本人と思われたに違いない。
MRT南京三民駅の改札前でチャージをしてみます。カードを置くと
「對不起,票卡異常請洽詢問處(カード異常なので窓口で問い合わせて)」とエラーに。そのままMRT改札横の窓口へ。
「チャージができないんですが・・・」
ととぼけて尋ねてみると、係員さんがその悠遊カードを調べて「以前返金したでしょ?だからもうこのカードは使えないよ」と言われてしまいました。
「もしかしたらうっかりチャージできちゃうかも」という期待は消え、説明書に記載してあった通りになりました。
結論
というわけで悠遊カードの払い戻しをするとそのカードは使えなくなってしまうというのは本当でした。台湾には二度と来ないという人以外は返金しないほうがいいです。カード購入時の100元も無駄になってしまうので。
というわけで、購入した悠遊カードは台湾旅行の記念に持ち帰りましょう。
以前の悠遊カードとの違い
以前の悠遊カードは100元のデポジット式で、カード解約時にデポジットの100元が戻ってきましたが、2016年からデポジット式はなくなり全て買取り式に。そのため購入時に払った悠遊カード代金の100元は戻りません。
台湾の4大電子マネー
・悠遊カード
・一卡通(iPASS)
・icash
・HappyCash
台湾では「悠遊カード」の他に「一卡通(iPASS)」、「icash」、「HappyCash」があり、台湾の4大電子マネーと言われています。各カードそれぞれ特色がありますが、最初に持つ一枚は圧倒的に普及している悠遊カードで間違いなし。
台北MRT・桃園MRT・高雄MRTや台北・新北市の路線バスはどのICカードも使えます。
これは高雄MRTが中心になって普及した一卡通(iPASS)。まだ悠遊カードが高雄で使えない頃に購入したMRT美麗島駅がデザインされたカードです。
まとめ
MRTや路線バスなどの移動には必須だし、街歩き中の買い物でも使えるので、旅行中は持っていると何かと便利な悠遊カード。
使い方やチャージは簡単ですが、残高の払い戻しはカードが使えなくなってしまうので注意してくださいね。
購入した悠遊カードは台湾旅行の記念にもなるので、ぜひ気に入ったデザインのカードを見つけて使ってみてください。
好好台湾(haohaotaiwan)
悠遊カード(EasyCard)Web:https://www.easycard.com.tw/(公式HP)
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